糖尿病とは
糖尿病は高血糖(血液の中のブドウ糖の値が高くなる)をもたらす病気です。糖尿病を放置し、高血糖が長く続くと、血管に病気が出てきます。そのために、糖尿病を早く見つけて、高血糖の状態を治し、血管の病気が起こることを予防することが極めて大切です。
なぜ、糖尿病になると、高血糖が起こるのでしょうか。血糖の値は正確に調節されています。空腹のときは、100、食後でも高々140です。血糖の調節には、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンと呼ばれているホルモンが唯一その働きをしています。ですから、膵臓からのインスリンの分泌が低下したり、インスリンの働きが十分でないと高血糖、つまり糖尿病が起こってきます。専門的に言えば、インスリン分泌障害とインスリン抵抗性が糖尿病の原因です。遺伝や肥満、運動不足が関係しています。
糖尿病の治療
近年、糖尿病の研究は大きく進み、今では、どのような糖尿病の状態を持っておられるかに応じて、適切な治療法を決定することができます。糖質制限食を中心にした食事療法、体全体を動かす有酸素運動、が治療の基本ですが、患者さんの病態に応じて、適切な薬物療法を選択します。糖尿病の原因をターゲットにした有効な薬が多く開発されています。
糖尿病の療養には、患者さんご自身だけではなく、医師や看護師、栄養士の方々、家族の方々の協力が欠かせません。一緒に伴走しましょう。