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糖尿病教室

糖尿病と動脈硬化(後編)

1.はじめに
2. メタボリックシンドロームを早く見つけるには
3. 糖尿病の人はいくつかの動脈硬化危険因子を持っています
4. 血管合併症予防のポイント
5. 炭水化物(糖質)制限食の勧め
6. 習慣になった運動は糖尿病を予防し、良くします
7. 糖尿病を治す
8. 代謝(メタボリズム)のシステムに即して
9. 「色即是空」というバランス


メタボリックシンドロームを早く見つけるには

「前編」で、メタボリックシンドロームを持っている人は、将来、糖尿病に進むリスクと、心筋梗塞にかかるリスクが高くなることを解説しました。メタボリックシンドロームとは「内臓脂肪肥満」「耐糖能障害」「高中性脂肪血症」「低HDLコレステロール血症」「高血圧」のうち、三つ以上の状態(病態)を持っている場合を言います。持っている病態が多いほど、糖尿病と心筋梗塞のリスクがいかに高くなるかも「前編」で触れました。

メタボリックシンドロームは「内臓脂肪肥満」と「インスリン抵抗性」(インスリンが働かない状態)をもとに生じてきますから、早くキャッチすることが大切です。 
では、どうすればいいのでしょうか。 まず、肥満度(BMI)と、ウエスト周囲径(おへそのレベルの周囲径)を求めてください。

BMIは次の式から計算できます。 
BMI
最も生活習慣病にかかりにくいBMIの値は22です。その人の標準体重は[標準体重=22×m(身長) 2]で求めることができます。BMIが25以上は肥満と判定します。最近はBMIが30以上の肥満症の人が増えてきました。 アメリカで行われた調査では、長寿をもたらすBMIの値は年齢とともに高くなることが明らかにされています。例えば、60歳では26を超えていて、年をとるにつれ、自然に肥ることが長寿につながると言えます。しかし、この調査は健康な人が対象で、糖尿病などの生活習慣病を持っておられる人の標準体重は前記の式で求められます。糖尿病予防のためにも、この値を守ってください。 ウエスト周囲径は簡単に測れますね。BMIが25以上で、男性はウエスト周囲径が85cm以上、女性は90cm以上の人が、内臓脂肪肥満を疑われます。インスリン抵抗性は日常の生活で簡便に知る方法はありませんが、太っている人、特に内臓脂肪肥満の人、運動不足の人はインスリン抵抗性の状態の人が多いと考えてください。


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